ホームページを作る人のネタ帳

結局伝わらなければ、どれほど頭が良かろうと知識があろうと意味が無いという話

アウトプットに必要なスキルとは
以前地球誕生の歴史について記事を書いたことがあります。

このきっかけとなったのは娘の何気ない質問「あの山、どうして高いの?山ってなんでできるの?」という好奇心でした。セミナーでも笑い話としてお話しました。
山について調べるには地球誕生の歴史から知る必要があり、1週間かけて調べました。その結果、娘にそこから話すとなると、「ふ~んよくわかんないや」という結果になったのです。

さて、これは大きな敗北であり、どれほどの知識を詰め込もうと、それを伝えられなければ何の意味もないということです。実はこの話には続きがありまして、私がこの後、いかにして娘に「あの山の存在」をキチンと伝えることができたのかをお話致します。

キーワードは「つかみ」


人とのコミュニケーションにおいて、入り口、いわゆる「つかみ」というものが重要だと私は考えています。

「つかみ」とは、こちらの話しを相手に聞いてもらうためのはじめのきっかけであり、「つかみ」に応じてこちらが話せる時間も変わってくると言えます。

つまり、入り口を間違えば、最初から話しを聞いてもらえないということになります。

最初に敗北したり理由。
それは、最初から地球誕生の歴史から話そうとしたことです。
「そうそう、あの山が出来た理由なんだけど、地球が生まれた時から話すと、地球ってまずマグマだったんだよ」
この時点で娘は「?????」であり、つかみが失敗している限り、その後の説明など頭にはいってくるわけがありません。

この時は、私は地球誕生の歴史そのものが面白い!という感情に満たされていました。
ですからこの面白い話からいけば、当然面白く聞いてもらえるという、誤った考えをしていました。

結果は失敗。
つまり、単に私の押し付けだったということです。

何がもっとも身近な話題として感じることが出来るのか


そもそも、話の内容は全て、当時小学4年の子供が理解でき、そして楽しいものでなければならないという前提があります。また、「つかみ」の観点から考えると、娘にとっては山が何故出来るのかという質問において、最も近いことでなければならない。

色々考えた結果、山がそこに存在する理由において、最もわかりやすいテーマは、「ようするに地球も生きている」という事が理解出来れば、直ぐにたどり着くのではないかと考えました。

つまり、地球が生きているということを、最もわかりやすい部分をチョイスし、さらに最もわかりやすい言葉で伝える事が出来れば良いのではないかと思ったわけです。

そこでもう一度地球の人生を追いかけたところ、見つかりました。

「地球は約20億年後に死ぬ」という説があるということです。

これは、マグマの地球から2億年かけて冷めていったという事実と、地球内部から発せられるマグマ活動等を通した説であり、一生熱を保っていられるわけではないというもの。

要するに地球は死ぬという題材です。

恐らく人間の人生において考えても、「生」よりも「死」の方がインパクトが強く、地球の人生を語るなら、「死」を先に話すことで、興味を引き付けるのではないかと思ったわけです。

つかみは成功、さてどうする?


「そいやさ、地球ってそのうち死んじゃうんだけど、あと何年生きるとおもう?」

「(´゚д゚`)エー!? 地球なくなっちゃうの!?なんで!?」

きた!「なんで?」という興味を作ることが出来た!と心のなかでガッツポーズを決める父。

「体温計で体の温度測ったことあるでしょ?あったかいでしょ?」

「風邪ひいたとき計ったよ」

「人間も、寒いところにいて、体温がさがると死んじゃうわけ。地球も真ん中にあっついマグマがあるから生きていけるんだけど、これがどんどん冷めていくと最後にしんじゃうわけ」

ここでまぁ、いつ死ぬのと聞かれて20億年後→なんだぁという流れになるわけですが、地球が生きている事がわかれば後はカンタンでした。

「ほっぺつねるとほら、山になるでしょ。地球も生きてるから、何千年とかけて動いていて、シワがよったり、色んな地面が重なって高くなったり、下からマグマが吹き出して山になったりするんだよ」

「山にも色々な山があるんだね!!」

「ほらあの、イモトが登った山、マッターホルン見たでしょ(テレビで一緒に見てた)。あれも二つのプレートっていう動いている地面が重なって上にびょーんって伸びたんだよ」

「富士山はどんな山なの?」

「下からマグマが吹き出して出来た山。火山なんだよあれは」

「(´゚д゚`)エー危ないじゃん!」

こうして、さらに娘の好奇心は高まり、結果色々な会話になって行きました。

結果、伝わった


わずか数十分のやり取りです。
長くなっても興味を失いますし、短すぎても伝わらない。

端的に、分かる言葉で、いかにして最後まで聞いてもらえるかを考える時間というのは、とても重要だと思います。

学んだことを一度整理しなければ、決してこれらの話をすることは出来ません。
最初から最後までそのままアウトプットしても、人には伝わらないと言うことですね。

今回の話など、普通に考えてくだらないやり取りです。

そんなくだらないやり取りも、一度頭で整理してみると「あ、これってアウトプットの原則じゃん」という事がわかり、もしもアウトプットについて話すことがあれば、これをテーマにするとわかりやすいかなと考えたわけです。

プレゼン、セミナー、ブログ、原稿。
どんなアウトプットであれ、大切なことではないかなと思った次第です。

何かの参考になればと思います。

それでは、また。
@yamada_nt
Posted by@yamada_nt
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Comments 2

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学生さん  

非常に関心させられた

これをいかしてクラスメイトに勉強を教えていこうと思います

2013/06/18 (Tue) 20:32

みこ  

はっとさせられました

まさに出した原稿にダメ出しされてヘコんでいましたが、読ませていただいてつかみからアウトだった自分を反省…。

ありがとうございます!(^^)

2013/06/21 (Fri) 16:54

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