フリーランスは自由とは違う|フリーに必要なものとはなんだろうか
2012年04月21日 公開

こんにちは。
フリーランス歴1年目のぺーぺーです。正確には高校卒業して1年くらい起業して失敗してるので合計2年だろうか。まぁ今は32にもなるのでリベンジといったところかもしれないけど。
今回は1年間実際に一人でやってみて気がついたことをいくつかお話してみようかと。
色んな人がおる
フリーランスになると、とにかくフリーランスの方々や、社長さんやエライ人と出会う機会が、数十倍くらいに増えました。これは私が意図的にそういう出会いを求めているからではないかとも考えてますが、おそらくフリーになるというのはそういう事なんだと思います。
ただ、フリーな方々には本当に様々な考えを持つ人がいます。タイプ別にすると以下の様な。
- 自分がやりたい事だけをしたい人
- 自分がなりたい人になるためにやる人
- 人の下で働くのが嫌な人
- 人と関わるのが嫌いな人
- 人と関わるのが無理な人
- 遊んでくらしたい人
- お金の為に仕方なくやってる感じの人
中には「え?」と思えるような考えの人もいるかもしれませんが、みなフリーランス、もしくは社員を抱えた社長だから、それぞれどのように考え、どのように行動しようとも、「あらゆる責任」は自分にあるのだから、どれが正しくて、どれが間違っているというものは一切ありません。
例えば閉所恐怖症の方がいまして、人と関わるのが無理なその人は、人と関わらない自由を手にしていました。その分システム作り(お金が自動で回るシステムや環境作りの事)という一点において、おそらく普通の人より数倍勉強して、アイデアを実現したのではないかと思われる。
「自分がやりたい事だけをしたい」という人にも2種類のタイプが有りまして、本当に自分がやりたい事しかしない人は商売がうまくいっていない事が多く、「自分がやりたい事だけを出来るようにするために、やりたくないこともやる」という人はうまくいっている感じです。
「人の下で働くのが嫌いな人」に関しても、これまた成功しなそうなイメージがありますが、成功している人が多くいました。社長さんに聞くと「だって俺、人の下ではたらきたくねーもん」というこの一念で、年商数億という企業まで育て上げる人もいました。
これらのタイプを見るとわかるのが、とにかく「ポジティブでアグレッシブな人」もいるし、「ネガティブで人嫌い」な人も居るということです。そしてこれらには、成功している人もいるし、失敗している人もいるということです。どちらが成功して、どちらが失敗しているというわけではありません。
ネガティブでもポジティブでも稼いでる人は稼いでるって事です。
自由であり、そして自由ではない
ちょっとした偶然的な出会いが大きなビジネスチャンスになったりもする。
私もfacebookでたまたま「トースト作ってあげます」とメッセージを残した人と東京で会い、そこからまた半年以上経過してから仕事を紹介してもらえるようになったりと、本当に偶然的な出会いやきっかけから仕事に発展する事が多々ある。
フリーランスというのは、確かになんらかの自由を手に入れる事です。しかし、その為には、何らかの拘束も受け入れなければなりませんし、会社員以上の責任が発生します。
私にとって手に入れた自由は『やりたい仕事に存分に時間が使える』であり、その結果『人としゃべることが激減』してしまった。勿論年がら年中人と会わないなんて事はありませんが、会社務めしている時に比較するとおそらく1/10以下です。意図的にそうしているわけではなくて、結局自分がしたいことを突き詰めていくとこうなったというのが現状です。
特に、これによって生まれる変化としては、人と会うことで得られるボキャブラリーの減少で、少なからずネタの情報量に関しては、ネットで得られるものが増え、現実で得られるものが激減した、という結論です。また、事務処理に追われる事もしばしば。
営業で起業した先輩も「会社で働いていた時よりも営業の時間を失った」とぼやいていました。営業の会社に努めていた時は、その全ての時間をフルに営業に使うことが許されていても、一人になるとそうはならないということですよね。
自由を選べる
上記の事から、何かするにしても不自由、拘束はつきものです。
システムサーバーが延々と稼働してお金を自動的に生むシステムを開発しても、サーバーが止まれば急いでメンテナンスに当たらなければいけないし、ならんかのAPIを利用して商売をしている人でも、APIが変わればそれにあわせてシステムを組み替えなければいけません。
また、最低限、『住む所と、食べる事への見込み』が無ければ生活どころか自由なんて程遠い話です。
逆に言えば、この最低ラインである「住む所、食べる事への見込み」さえあれば、自由に生活できるわけです。こうして考えると、この最低条件である見込みは、会社員でも持ちうるものです。
会社員も、この見込みが手に入るわけですから、ある意味「自由」があると言っても過言ではありません。
しかし、フリーランスの最大の利点は
どの自由を掴むかを自分で選択して決定することが出来る
という点だと言えます。
例えば自宅で子育てをしながら空いた時間を利用して仕事をするという「時間の調整」の自由。
1日朝から晩まで自分の好きな仕事だけをフルで作業することができる自由。
人の下で働くという事が嫌な人は、そこから解放される為の自由。
問題なのは自分がやりたいと思うことが、社会とマッチングして初めて報酬につながるという事です。
つまり自分が好き勝手しても、社会から認められない場合は報酬がありません。その時、自分がしたいことは認められない事と自覚して、自分の仕事を社会に適合させていくか、逆に社会自体を変えて、自分にマッチングさせるか、いずれかの選択に迫られます。
その選択すら自由に選んでいくことができるのが面白さであり、不安材料でもあるのです。
なんかつらいことはある?
正直な話し、将来にわたる漠然とした不安は常につきものではないかなと。
でもこれって、会社員も変わらないと思います。倒産するんじゃないか、クビにさせられるんじゃないかとか、色々と考える部分はあると思いますが、やっぱり一人になってからの不安感はなかなかハードでした。
特にこの1年をふり返ってみると、何度悪夢に襲われたことか(笑
自分がやっていることが正しいのかどうかは抜きにして、フリーランスに最も求められる重要なことは、「何を選択し、なぜその選択をしたのか」っていうのがわかってなければいけないんじゃないかなと。
将来こうしたいっていう思いがなければ、今やってることが正解か不正解かを判断することもできないと思うんですよね。
だから将来像や夢って一番大切だと思います。
そんなこんなで1年目。まだまだ油断できない状態ですけど、これからも少しずつ頑張っていければなぁと思います。みなさんは将来像、ちゃんと描けていますか?
それでは、また。