「Facebookは儲かるそうなのでFacebookの始め方を教えて下さい」への返答
2012年04月27日 公開

最近旭川で、何があったのかわからないけど「facebook儲かるんでしょねぇねぇなんなのどうすればいいの」と聞かれることが増えてきた。そんなわけで、とりあえず皆様には
『ネタ帳 Facebookは儲かる』
でGoogle検索してくださいと伝えて、いったんその話しをブロックさせて頂きたい一心で、この記事を作ることに決めました。
そもそも、そんな同じ話を毎回毎回説明するもの大変でして・・・。
人が集まるところにいくツール
儲かる、儲けるツールではないんですよFacebookって。
だから儲かる、儲けるでFacebookに参入しようとすると、死ぬほど不自然なことが起こるんですよね。
ひとまずFacebookについて軽くおさらいをしますと、Facebookを一つの学校に見立てて、とりあえずそこに入学するわけです。勿論友達もできます。既に入学しているお友達に関しては、スムーズに検索できます。実名が基本ですから。
ただ、全校生徒と知り合いになることはありえなくて、その中で仲の良いグループができて、そのグループ内で色々と楽しむ為のツール、というのが大前提です。
これこそがFacebookの柱となる大前提なので、ここを絶対に無視しないように考えてみて欲しいのです。
それではこのあたりで、超初心者でもわかるようにもう少し噛み砕いていきます。
登録して、あなたが最初に見るページはフィードです。




つまりここでようやくあなたのフィードが賑やかになってくるわけです。
友達が写真をとったり、なにかを投稿したりすることで、あなたのフィードが更新されるのです。
友達が一人であればその人だけの発言しかでません。(フィード購読は今回初心者向けということで省きます)
友達が100人いれば、100人の発言が、どどどどどっと出てくるわけです。
例えばこの「富士山登ってきた」という発言に、あなたはコメントをつけることも出来ますし、いいねというボタンを押せば、相手にワンクリックで気持ちだけをつたえる事ができます。
逆に言えば、あなたが投稿したものは、あなたの友達のフィードへ流れるわけです。
これはTwitterも、Google+も同じ仕組です。自分のフィードをどうするかは、自分にかかっているといっても過言では無いということです。
この逆も同じです。

これがフィードの仕組みです。
儲からないけど儲かると言われている戦略
これだけを見て、多くの儲けたい屋と儲けさせたい屋が考えました。
「友達増やせばいんじゃね」
Facebookを始めたことがなくて、儲けたい人達はみな考えることは一緒です。
友達が増えれば増えるほどあなたの発言が多くの人のフィードに現れるのだから、これは勝つると思うわけですが、世の中それほど甘くはありません。
上の流れを考えると、Facebookを楽しんでいる一般的なユーザーはどのような事を一番大切にしているでしょうか。
よーく考えればわかりますよね?
そうです。
答えは「自分のフィードを楽しく維持したい」です。
だれも好きでも何でもない、もしくは興味もない人のフィードを読む気はありません。
例えばあなたがワインの販売がどうしてもしたくて、もうワインのサイトに人が来れば嬉しくて、さらにワインの販売ページも見て欲しくてたまらないとしましょう。
あなたは、ワイン販売ページへのリンクを含む発言ばかりしたとすると、あなたの友達のフィードは、ワインの商品のリンクだらけになるということですよね。
もし、すごくワイン好きの人がいて、その発言が自分にマッチしているなと思ってくれる友達にとっては素敵な事ですが、殆どの場合、あなたはうざがられます。訪問販売のように相手のフィードに商品をもって押しかけて、自分の商品の説明ばかりする人なんて好きになりませんよね?
そこで相手はあなたの発言を二度と見ないように、そっと友達から外すか、もしくはブロックします。

自分のフィードに余計なことばかりを届けてくる相手を、フィードから簡単に消し去ります。
と言うよりも、あまり知らない人とでも最初友だちになってみて、実際なったらうざかったり、自分の趣味や趣向と合わないという人はたくさんいます。
なので、このブロックは「カジュアルブロック」とさえ言われるようになり、手軽に、気軽に、カジュアルにブロックし合うような風習が生まれつつあります。
しかし、それでも儲けたい人はなんとしても儲けたいのです。
そんなわけであらゆる人に友達申請を出します。とにかく当たって砕けろです。
そして友達をどんどん増やします。相手はあなたの商売根性丸出しの発言をフィードに受け入れてくれたのでしょうか。
いいえ。
そんな時、あなたのフィードを見なおしてください。
あなたのフィードにも、そういった商売して儲けたい!という友達が増えていることに気がつくでしょう。
あなたは別にFacebookを楽しみたいのではなく、儲けたいのだから、どんなフィードになったって構いませんよね?
はい。
あなたの無理矢理増やした友達も、なんと全く同じ事を考えています。自分のフィードがどんなに汚れようとも、自分の発言が届く人が一人でも増えれば良い。そのようにみんな考えているので、セミナーのお誘い、商品のセールスが飛び交うようになります。
しかし、あなたは別にFacebookを楽しんでいるわけではないので、そんなお誘いは勿論無視しますし、儲けたいのだから、そこに流れてくる商品などに、微塵も興味はわきません。そして友達はふえているので、自分の発言は多くの人に届いているとさえ錯覚するでしょう。
相手も同じ事を考えています。相手もあなたの発言などどうでもよくて、自分のセミナーに人をあつめたい、商品を売りたいと考えているので、結果、全く儲かりません。
友達を無理やり増やしても、類は友を呼び、儲けたい一心で始めたFacebookは、だれも儲からないのです。
じゃあなんで儲かるとか言われてんのさ
ほとんどといっても過言ではありませんが「儲けさせたい屋」が、Facebook始めればもうかりまっせーー!と声を大にして一つのマーケットを構築したのです。いわゆるコンサルです。(全てのコンサルを否定しているわけではりません。怪しいものとそうでないものがあります)
怪しげなコンサルであればあるほど、友達が不自然に多いです。これは上で書いたとおりです。
友達が多い=この人出来る!と初心者はすぐに考えるので、結果、コンサルの人は不自然極まりない状況になっています。
では、実際に儲かっている人ってどんな人なのか。
ごく自然な流れで友人を増やしていっている人です。
例えばワインが販売したい思いはその場ではぐっとこらえて、ワインを仕入れました!とか、むしろ写真をとって生の現場をお伝えしている方もいます。
また、美味しくワインを頂くコツなど、ワインにまつわる総合的なお話をフィードに流す人。
こういう人の話はワインを知らなくても為になったり、面白かったりします。また、自分から発信するだけでなく、友達にも積極的に楽しく絡みます。
そうです。
一番最初に説明した部分をもう一度引用すると
この大前提を、あるがままに楽しんでいる人。その中で仲の良いグループができて、そのグループ内で色々と楽しむ為のツール、というのが大前提です。
いくらワインの販売をしているからといっても、日常生活では、色んな知って得するような話が沢山あります。そういった、多くの人に役立てるような事を発言したり、たんなる独り言を発言したりと、あくまでも商売は二の次としている人程、友達に対する影響力が強かったりするわけです。
どんな人かもわからない、常にワインを売ろうとセールスばかりする人より、
知っている、仲の良いあなたに勧められたワインなら、買ってみようかなという気にさせるのです。
『なんだか凄く面倒くさそうで、大変そう・・・。』
もしこの時点で、この答えが出せたならそれはある意味大正解です!
本気で運用しようと思ったらそれなりのコストはかかります。
対価を支払えばそれなりの広告効果もあります。しかし、何でもかんでも楽して儲かるのかというとそんな事にはなりません。
コストについて追求したい場合はこちらに詳細。
本当に儲かるの?企業のFacebookページ運用収支を試算(全2回)
もうちょっと詳しく知りたい

これまでの話は実際2010~2011年中盤にかけて拡散した友人増やせば儲かりまっせコンサルです。
2011年中盤からは、しっかりとしたFacebookページを作り、「コンテンツ」を生み出すことに注力されてきています。
やはり活用するべきは「Facebookページ」になります。
このままワイン屋さんの話しで突っ込んでいこうと思いますが、仮に「ワイン工房じゅてーむ」というショップ経営者だとします。あなたはFacebookユーザーとして、そして工房じゅてーむの代表者として参加します。
しかし、個人がワインのセールスをしまくるのは先程述べたとおり、カジュアルブロックされるのがオチです。
そこで、「ワイン工房じゅてーむのFacebookページ」を作成します。
これはあなたのフィードとは別に、もうひとつ別のフィードを作るという意味です。
Facebookページの特徴は「友達」としての申請などのやり取りは一切ありません。単に、そこが投稿する内容を、自分のフィードで読みたい人が「いいね」をすると、読みたい人のフィードに、情報が流れる仕組みです。

これで、20万いいねとかいっているページはある程度成功していると言えます。
それだけ多くの人がファンという事は、そのページには、なにか面白い情報(コンテンツ)があるということですね。
そうすると今度は、どうやって「いいね」してもらえるのかということです。
例えば私のブログの記事の下に、Facebookページのいいねを誘うフィールドがありますが、このように外部からいいねを押してもらうことも出来ます。
また、仮に「凄く希少価値の高い珍しいワインが入りました」という投稿を、あなたがFacebookページに流したとします。仮にまだ1人しかいいねしてくれている人がいなかったとします。
その人が、そのワインが凄く気になって、その「発言自体にいいね」をつけると、その人の友だちのフィードに、その発言が流れていきます。その人の友達が30人いたとしたら、30人の人に宣伝してくれているようなものです。こうした理由から、面白い発言、役に立つ発言を一定の割合で投稿していくと、自然に「いいね」が増えていく仕組みになっているんです。
少しだけややこしくなりましたね。
整理します。
「Facebookページ」にいいねをつける
そのページの発言を自分のフィードで見れるようにする事。
Facebookページの「発言」にいいねをつける
その発言が、いいねをつけた人の「友達」に共有される。
この2つのいいねは扱いが少し違うので注意ですね。
というわけで、ここまで読んで、あまりネットにも関わっていない方からしてみると、どこに儲かる仕組みがあるのと不思議になるかと思います。
あくまでもこれは儲ける為の一つの手段として、うまく活用出来ればうまくいきますが、よくわからないまま始めても、全く儲かるどころか、労力の無駄に終わりかねない代物だということです。
うまく活用する方法をまず学ぶということであればマーケティングから。
Facebookで儲けたい!という中小企業ほど儲からない理由
これらを踏まえてからもう一度お聞きしていただけると私としてもスムーズに話に乗ることが出来ます。。
Facebookによって成功している例はいくらでもあるので、その時はお力になろうと思います。
それでは、また。
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