ホームページを作る人のネタ帳

海外と日本|僕らのWeb制作戦争のお話

オーストラリアからのみやげ話
オーストラリアに行っていた中学時代の友人が、現地のWeb制作会社で働いて、この度現地の差別的な扱いに嫌気がさして帰って参りました。
同時に、「じゃぁ一緒に語り明かそうぜ会」を開いたところ、8人のむさくるしい男と3名の天使が集い、決して合コンではない同窓会を開いたわけです。そこでは製造業をする人もいれば銀行の受付をする人など、様々な業種の人が集まったわけですけど、まぁ私としてはオーストラリアのWeb制作が気になったものでその辺を熱く語り合ったお話をまとめさせて頂きました。

当たり前ですが日本は大きく違う


メンバーのなかでWebに関わる仕事をしているのは天使2名と男2名(私含む)という状況で、そのへんの話がどうしても盛り上がってしまったのです。
オーストラリアと言えばコアラですが、そんなことよりBOSSがすごいという彼(以下;銀メガネ)。

彼は私におみやげを用意してくれていたようで、変な人形の箱をもらいました。
開けるとなんと全く同じ人形の箱が入っていて、更にそれを開けるとこれまたおどろくべきことに全く同じ人形が入っているという、いわゆる「マトリョーシカ」をよこしやがりまして、これロシアだろうがwwwと言ったら、オーストラリアではそんな無粋な事を言う奴はいないぜぇと訳の分からないワイルドな男を演出していました。

日本でのWeb制作の一般的な「爆発ネタ」と言えば、無茶な仕様変更を請け負ってくるボスと制作者の無益な争いが有名です。これは天使2名(以下、ピヨ子とマヨ子)も激しく同意であり、このことについて銀メガネに聞いてみました。

答えとしては、「え??」でした。

理由としては単純な話ですが
「じゃぁその分時給換算で上乗せすればいいだけじゃないの?なんで争うの?」
というものです。

やはりこのあたり、国が違うだけでまるで対応が違うんだなというのが感じられましたが。仕事を請け負うBOSSも、確実に定時で上がりますし、まして残業をするなど、プライベートな時間を削るというのは罪という考え方です。

だからどれだけ仕様変更があろうとも、納期が明日であろうとも、「そもそも依頼する側がそんな事も考えないで修正依頼を出すのだから、納期が延びて当たり前であり、明日納品できなくても知ったことではない」という事です。クライアント自体、価格だけで制作をしたいと思うなら、タイやインドに発注したほうが安いに決まっているので、そんなところでケチるクライアントもよくわからないという話。

「あぁ日本人は英語が読めないからそんな発想すら無いのか」
銀メガネの一言には確かにうなずける。

ちなみにBOSSがすごいというのは、銀メガネが働く会社では、制作の半分以上の費用を先にもらっているのですが、クライアントが偉そうだったり無茶な事を言ってきたら、仕事自体も速攻で断るそうな。既に半分もらっているので、クライアントが無茶なことを言うならその半分で手打ちにしましょうというスタンスらしく、BOSSはいつもかっけーと思っていたそうです。

お給料などどのくらいでしょうか


ひとまず公開許可を頂いた3名の
  • わさ夫 Webディレクター 250,000円
  • ピヨ子 Webデザイナー 230,000円
  • マヨ子 グラフィックデザイナー&Webデザイナー 260,000円

という具合に。
3人とも札幌なので、旭川だとWebデザイナーで180,000とかだからもらってる方だよねとは思うけど。
東京はいかほどみんなもらってんだろうか。
そして気になる銀メガネ。
Webデザイナー&SE 日本円にして380,000円程。

結構もらってたー。
jQuery、PHP、Rubyでの開発もしているとのことで。

でも決定的なのは就業時間の違いだろうか。
残業なし、家に仕事を持ち帰ることもなし。会社に行って仕事をして帰ってジムで汗を流して遊んで寝る。

しかし、日本勢は残業の嵐でした。
特にひどかったのがマヨ子。朝8時半から会社にでて、会社から出られるのが大体22時くらい。さらに日曜日も酷い時は仕事を持ち帰ってというのがたまにあるとのこと。

直接は言えませんがブラックな匂いがしますが・・・でも残業代は全部出るみたいです。
(残業全部ついて260,000円)

それぞれが自分がしたいことをしているので、その点については今回は触れない方向で。

フリーで働く日本人


意外と会社とつながっているフリーランスの中で、一人の日本人がいたそうです。結局最後は話しが合わずに連絡とらなくなったとの事ですが、最初は同じ日本人と言うことで食事などにも一緒に行ったことがあり、その時にフリーのすすめ等を教わったそうで。

フリーのWeb屋。
平均すると日本円にして月50~80万程の売上高。
始めた時の時給が3,000円だったのが、最終的に時給9,000円換算で出せるようになったみたい。

それだけで食って行きたいという人からしてみると、現実的な金額かもしれませんね。ただ、常に仕事を取らないと食っていけない商売なだけに、それが好きじゃないと続かないかもしれませんけど。

あとは、ほとんどが時給換算なので、「何をしたらいくら」といった日本の価格設定には相当ビビってました。

IE爆発しろは世界共通だった


結構早い段階で IE6 対応に関しては、有料化していたみたい。
時給計算となるから、結局 IE6 相手にしてたら時間がかかるからというのが理由ですが、それでも IE6 の対応依頼があった時は、誰もがファック!と叫んでいたそうな。

どこの国でも愛される IE6 とは一体何者なんでしょうかね。

そんな僕らのWeb制作


結局まぁ、みんな好きでやっているので残業とかあまりきにしたことがなかったという事でした。
それが今回の銀メガネの話を聞いてちょっとしたショックを受けていたみたいですが、まぁそこは日本でやるならしょうがない的な空気がありましたね。

ただ、銀メガネから言わせると、制作者としてのポジショニングをする人が日本にはあまりいないという印象が強いみたい。新しい技術や、新しいサービスには非常に敏感な印象があり、あらゆることを知っていて、いろんな楽な方法を、オーストラリアにいながら、日本の友人にも聞いたりしてたみたいですが、正直デザインを追い求めるのが日本人の典型的なテンプレになっていて、その先に何をしたいという明確な目標を持っている人が少ないというのが気になったところらしい。

「明確にデザイナーを目指す人は、必ずポートフォリオを用意して、作品を全て攻撃的に見せているし、自分の考えなどは全てブログ等に書く。それが日本のデザイナーにかけているような気がする。あれじゃね、仕事時間長すぎて、そういうことをする時間が作れないんじゃないの

「ここ1週間日本のブログとか読みあさったけど、どうしちゃったのって言うくらいコメントの頭がおかしい。だいたい向こうで公開された情報につくコメントと言えば、8割くらいThank you!なのに、日本だと全部罵倒しあっているよね。人それぞれ考え方違うし、言いたいことは言い合うけど、文章で知らない人に文句ばっかり言う奴、気持ち悪いよね。日本でブログとか絶対書きたくないwこれじゃ制作者が一向に成長できなそう」

まぁ、とてもわかる気がするけどw

「プライベートが一番大切だけど、仕事は仕事なので、いろんな勉強は全てプライベートで行うよ。でもスキルって結局というか、所詮スキルだから、あとは自分がどんだけクライアントに高い時給で仕事がもらえるかどうかを考えて行かないと、何時まで経っても安月給のまんま終わっちゃうからね。スキルがお金になるんじゃなくて、自分のプロモーション的なものがお金になっていく世界だと思う」
ということです。

例えばどんだけデザインの勉強しようと、どんだけ複雑なWebサービスつくれようとも、10個の成果物を見せている方がお金になるって事だよね。

国による違いはあるかもしれませんが、納得のいく話で、勉強になりました。
みなさんも何か感じることがあるのではないかなと思い記事に。

日本でももっと楽しいWeb業界にしていければいいですね!

それではまた。
@yamada_nt
Posted by@yamada_nt
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