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子供と大人のLINEに対する感覚的ズレと、大人が考えるべき問題

LINEでトラブルにあわないために
つい先日、LINEサーバーに障害が発生し、そのことで各所で話題となった一件があった。

【LINE障害】auにサポートを求めてブチ切れる人たちまとめ
このまとめについても色々突っ込みどころ満載すぎて、様々な問題点がありますが、
私が気になったのは、このまとめを見た人たちが、みな「電話やメールすればいい」という、とても常識的な回答をしているところ。

しかし、それが最も常識であるかのような感覚は、もはや古い考えであり、これには大きなズレが生じている。

電話番号もメールも交換しない世代


現在、小学、中学生にかかる携帯、及びスマホの利用料金の平均値は4190円と高額になってきている。理由はスマホの定額が基本的に高いからであることは言うまでもないが、既に小学4年あたりからLINEを利用するユーザーは激増しているのが現状です。

また、スマホを持つ理由として、「LINEをしたいから」という明確な理由も増えています。

つまり「電話したいから、メールしたいから」では無く、周りの子達が、LINEグループで話しているからスマホが必要ということになるのです。

子供たちがLINEを利用するにあたり、フルフル機能やQRコードがよく使われます。
家でもフルフルしてました。

そうなると、電話番号の登録、面倒臭い。
メールアドレスなんてもっと面倒臭い。

結果、フルフルすればいい。となります。

ちなみにこれまで利用されていたIDによる交換は、18歳未満の場合、順次利用に規制がかかってきているため、ほとんど使われなくなりました。(抜け道を利用している人はいます)
青少年保護のため18歳未満のユーザーはLINE ID検索が利用できなくなります(順次適用中)

また、中学、高校の世代においても、今現在のナンパにしてもそうですが、携帯電話番号に対する感覚が、現在の大人とは別物です。

いきなり携帯番号を聞くのは、私達の世代の感覚で言えば、ちょっと友達になった人に、突然家の電話番号を聞かれるのと同じです。

気持ち悪いわけです。

そこで彼らは、LINEによってつながりを持つわけです。
簡単で、しかもいつでもブロックが出来るので、逃げ道をいくらでも残しておくことができるからです。

だからこそ、LINEが停止するということは、他に連絡の手段がないというトンデモな状況に陥ってしまうのです。

※当たり前ですが、連絡手段をLINEに依存し、限定してしまうのは今後の為にもよろしくない状況ではあります。

個人対個人のツールではない


LINEを利用する感覚は、若干ではありますが、年齢が高ければ高いほど、個人対個人のツールとして利用されるケースが多いですよね。

この感覚は若干ズレがあります。

若い世代の感覚で言うと、どちらかと言えばグループの利用が多く、個人対グループといイメージが強いです。

グループでの利用を前提として、例えば街のどこかで集合→LINEグループで連絡とりあう、という流れの場合、電話だと個人としか会話出来ず、メールもBccを使う文化もありませんので、面倒になります。

また、大体の場所と時間しか決めず待ち合わせすることが多いのも特徴的です。

先に何処かへ行くという目的もなく待ち合わせするのも日常茶飯事となり、LINEしか連絡手段のない世代のサーバー障害は、死活問題レベルと言ってもいいレベルだったりするのです。

というか、もっと極端な言い方をするなら、LINEのためにスマホを買った、という人もいるわけだから、電話やメールなど知らない人もいるという状況を考えれば、

LINEがとまったら、そもそもスマホ持っている意味がない

という結論なのです。
だからこそ、とんでもないクレームになっていくわけです。

私達だって、携帯が朝から電話もメールも使えなくなったら、多分怒る人いるんじゃないですかね?

同じなわけです。ただ、LINEだけだとそうなるよと、誰も教えてくれる人がいないだけです。

このほかにも実際にLINEはかなり浸透しています。
連絡網をLINEで行ったという学校まであります。

クラブ活動の連絡網もLINEで代替しているところが多く、「もはや必要不可欠なツール」(大阪市のPTA役員)
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1310/15/news038_2.html

個人対個人ならいじめに繋がることもありません。ですが、グループが主となる場合、様々ないじめにもつながってくる可能性も高いと受け取ることができます。

実際に私の子供学校でも話が出ましたが、グループからの追い出し、グループで発言しても誰もレスをしない無視などが代表的です。

大きな問題点としては、このことにスマホを持たせている親が、その使われ方の違いを全く理解していないと言うことです。

子供が変なことに巻き込まれないために


まず第一に、LINEを含む各種類似サービスは、外部に話が漏れることのない個室を用意するツールである、という事を認識しておく必要があります。

学校に行っても、皆がワイワイしている中、LINEグループがある限り、そこには完全に閉鎖された空間が存在しているということです。

現在は減りはしましたが、未だにLINEのIDを公開しあう掲示板は多々ありまして、小学生から、高校生まできゃっきゃウフフと出会いを求め合ったりしています。
特にこの場合、親御さんたちが子供に言われるがまま年齢認証を解除してしまっているケースもありますが、iPhoneやiPod touchなら年齢認証は今のところ必要ないというのも、ひとつの問題です。(iPod touchでLINEをする場合はそれなりの知識が必要です)

また、これまでLINEを主軸とした猥褻行為への発展、犯罪につながったケースのほとんどは、LINE IDがらみです。
IDが検索できるなら、上記掲示板から繋がったりします。

もちろん、小学生や中学生が大人のIDを探すはずもありません。
相手が同じ中学生だとおもって登録して、仲良くなって会ってみたらクソオヤジで、脅されたとか、そういうのがほとんどです。
LINE絡みの事件簿はこちらを参照

つまり、親がなんにも考えずにLINEを始めさせるということは、こうした悪意のある大人と、自分の可愛い子供に、完全な個室を用意して、おもてなししているのと同じだということです。

ちなみに、LINE、LINEと連呼していますが、別にこれはLINEが悪いわけではなく、ほかにも同じような類似サービスは死ぬほどあるわけでして、LINEを禁止したところで無意味です。他のサービスに逃げ込めばいいだけなので、こうしたネットワークサービスを子供に利用させる時点で、気をつけなければならない問題だということです。

というわけで、最低限このIDの取扱や、知らない人と繋がってはいけないことに対して、子どもと真剣に話し合いをしておくべきです。

設定はまずこれだけはやっておこう


「LINE安心安全ガイド」
とりあえずこのページはひと通り目を通してほしいですが、それすら面倒なら以下2点。
LINEの設定

IDを検索されないようにする
【その他】→【設定】→【プライバシー管理】→【IDの検索を許可】

知らない人に「友だち」として追加されないように設定する
【その他】→【設定】→【友だち管理】→【アドレス帳】→【友だち自動追加】

また、設定するだけだと当然のごとく解除されますので、なんでこれが必要なのかを話しあうといいかもしれません。

そうはいっても


散々書いてきましたが、実際にスマホを持たせることの是が非は簡単な問題じゃないんですよね。
周りがもっていれば疎外され、持たせることへの不安の多い方も実際多いんじゃないでしょうか。私もその一人です。

どれが正解かは実際のところ答えを出すのは難しいですが、少なくとも、なんにも考えずに持たせるのはやめてほしいなぁと思うところであります。

また、冒頭で紹介したLINEで障害においても、その矛先にauを選ぶような人もいますし、さらに、
「LINEの件、六法全書と判例集開いてるんだけど、どうやら製造物責任法に違反してることが判明。法学部で法律勉強してきたのこんなところで役立つとはおもわなかったなー。高校生はこういうときに役に立つかどうかで進路選んだ方がいいよホントに。」
とまでツイートしてしまう可愛らしい人もいます。

auはそもそもスマホを製造してません。

こうした問題も、結局SNSがあるから露呈してしまう問題であり、こうした知識って、一体どこで、どのタイミングで身につけるべきなんでしょうかね。

教えて偉い人!

それでは、また。
@yamada_nt
Posted by@yamada_nt
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