人脳ブロガー vs 電脳ブロガー
ちなみにボザンナとは将棋の電脳プログラムのこと。本書を読んで確信できた。
私の目の黒いうちに、電脳が人脳に勝つ日が来ることを。
(中略)
ボナンザのすごいところは、強いこと、ではない。どうやって棋士の経験から学ぶかということを定式化したことなのだ。これが意味するところは、「強いプログラム」を作るとは全然違う。「プログラムを強くするにはどうしたらよいか」ということを発見したに等しいのだ。
これを読んでふと思った事。
すごい電脳ブロガーが誕生したらどうだろうか?
今回の記事で思ったのは、いかにスパムブログを作るか?ではなく、いかに人間らしい『発想で』記事を書けるようにするか?について考えてみたい。
電脳ブロガー『アフロ』
電脳ブロガーを今回は面倒なのでアフロと名づけて進めていきます。
まずスパムブログとは一体なんなのかという事で考えてみると答えはそこらじゅうに存在する。
http://nounaimeikaa.seesaa.net/archives/200710-1.htm
http://blog.livedoor.jp/blog002007/
http://imaima2007.sblo.jp/
これらの特徴は、
...(続きを読む)
と、なっているケースが多い事。

Googleブログ検索の検索結果のRSSを利用していると思われますが、はっきりいって、ウザイです。
まとめはまとめでも、ノイズが多すぎる事と、そのサイトの説明が、相手のブログの冒頭をただはしょっているだけなので、価値もない。
なんか儲かりますという情報商材に引っかかった人たちが、なんとか損を取り返そうと日夜こういうブログを作ったりしてます。ご苦労様です。
さて、こうしたスパムブログを投稿するプログラムは、私みたいな者にでも作れます。
PHPでちょちょいです。
FC2なんかもそうですが、外部からのピンで投稿が可能です。
けど、こういうしょっぱい記事しか書かないプログラムは、アフロではありません。
私もやってみましたが・・・
むしろ意味のないリンクの羅列は後々、自分のためにもならない。
現在のスパム技術で考えた場合、次のような事が可能です。
・今のトレンドキーワードを調べる
・新着ブログをキーワードを元に調べる
・ある程度の言葉を教えて、それをランダムでつなぎ合わせて、1つの文章のように見せかける。
仕上げ
・トレンドキーワードを元に新着ブログを調べ、適当にランダムで文章を作り上げ、自身のブログに自動投稿する。
その際、集めたサイトへのトラックバックを忘れない。
これを、永遠に繰り返す。
こんなプログラム。
この程度の技術が、今ではなぜか2万から3万程度の価格で、情報商材として売られているのだ。
買った人たちに問いたい。
元はとれたのかと。
無意味でくだらない記事を書き続ける旧アフロ達。
毎日毎日モバゲーに関する記事を集めました!とかいって投稿する旧アフロもたくさんいます。
SEOに効きますとか言われ、騙されて購入した人も大量にいることがわかりますが、SEOになんて全く効いてないじゃないですか。
私はモバゲーに関する記事を3つ書いただけでGoogleで1ページ目に表示されてますよ?

つまり、今の旧アフロ達には、人脳を超えることはほぼ不可能ともいえます。
では、電脳ブロガー、アフロとは一体どのような機能が必要なんでしょうか。
自ら進化するように作られたシステム
dankogaiさんが『目の黒いうちに、電脳が人脳に勝つ日が来ると確信を持った』のは、『どうやって棋士の経験から学ぶかということを定式化したこと』だとするならば、アフロとは、いかにしてSEOに効き、大量にページを量産できるか?というプログラムを考えるよりも、どうやったら人間らしい記事を書けるか、と言う事を『考える事ができるプログラム』を作っていかなければいけない。
つまり学び続けるプログラムが必要となる。
過去何十万件というデータを元に、あるときはそれを引用として使ったり、あるときは自分の言葉のように使ったり・・・。
もしも私という人間と同じ作業をするアフロを作るとすれば、海外のサイトを見て回ったり、はてなを見て回ったり・・・。
こう考えると、電脳ブロガーアフロの作成が、いかに難しいかが伺える。
海外サイトをみて、それらを翻訳してお届けする、という作業にしても、現在の翻訳能力では、全くと言っていいほど使えない。
また、全てを引用してしまうなんて事も私はしない。それはパクリです。
どの程度を引用させてもらい、さらにそれらにどのようにして肉を付けていくかと言うのを考える。
過去のデータから、類似するような情報を多数引っ張ってきて、肉をつけていく・・・。
そんな機能が必要となる。
書評ブログにしてもそうです。
『本を読む』という作業が、データ化されたものからすると過程した場合、それは圧倒的にロボットの勝利できる部分ですが、それを書くとなると非常に難しい。
今回のdankogaiさんのブログの内容には、ドラゴンボールのお話や、Googleのお話が出て来るわけですが、それらの情報を『類似情報』として過去のデータから検索し、チョイスしてこなければ、面白みのある書評ブログはできないと思う。
また、一体どういったことを書くか?
という思考が恐らく最もきわどいものになると思う。
この記事のように、ブロガー本人が書きたい事と、ある特定のソースを紹介するまとめ記事を書く事と、その両方ができるようにしなければならない。
これらの問題を万が一全てクリアできれば・・・。
常に考え、そして新たに生まれるブログもどんどん吸収して学習し、常時情報を発信する。
そんなアフロがもしも誕生したら、一体どうなるだろう。
アフロがアルファブロガーになる日
もしもアフロが誕生し、常にGIGAZINEや、百式ブログのように、ヒットし続ける記事を書きまくるとしたら、それはそれで面白い。
人間ではできないようなスピードで良質なまとめ記事を作ったり、海外の有益な情報を超約して排出したりを、コスト0に近い状態で、一日10エントリ20エントリと書き続ける。
記事を書くときは、100%過去のソースを参照するため、正確な数字を出したり、発言をソース元にゆだねたり、という作業も楽にこなすだろうと思う。
そうなれば、たとえ、それが人間でなくても、今回のアルファーブロガー決定戦のように、増田がエントリされるような定義になってくれば、アフロもいずれアルファブロガーになれる日が来るとさえ思う。
でもきっとありえない。
アフロには最大の欠点と、問題が1つある。
問題のひとつは、記事の投稿アルゴリズム。
アフロは、学習アルゴリズムと、記事の投稿アルゴリズムの二つが必要となる。
学習アルゴリズムは、まぁ出来ないとは言いません。
なんとなくプログラムの想像はできます。
しかし、投稿アルゴリズムは、どうやって記事を書こうかという、考えをプログラムするのではなく、多くのブロガー、人気のあるブロガーはどういう記事を書いているかを考えて、今、このタイミングでは、このネタを記事として書こう、という考えを持つプログラムが必要です。
このプログラム、全く私には想像できない。
そして、最大の欠点。
それは自らの日記という、単純なものが書けない。
アフロが持つデータの全ては、アフロの体験や経験ではなく、あくまでも他人のデータです。
アフロはラーメンのデータベースを作る事ができ、おいしいラーメン屋まとめエントリ、は作れるけど、すごく美味しいラーメンを見つけました!という日記は書けない。
皆さんはこの二つの難関を乗り越えたプログラム。
目の黒いうちに完成されると思いますか?
それとも、ブロガーに関して言えば、絶対に人脳を超えるような電脳アフロは誕生しないと思いますか?
もしも誕生すると思う方、どんなAIが必要なのかヒントを下さると助かります。
いやほんと、想像できないんですもの。