情報から人へ興味が流れるのがネット、という神話がTwitterによって劇的に破壊されていく【マーケティング】

インターネットの構造から言って、情報を先に検索し、そのあとに人への興味が移るという概念を、Twitterがいとも簡単に打ち破ろうとしているのが目に見えてわかるようになってきた。
多くのブロガーやサイト運営者がいる。
これは芸能人や、既に知名度のある人を除いた話ですが、その多くは、まず第一に情報を先行し、公開する。
そして数ある検索エンジンや、リンク網によってあなたの情報が発見される。
ここからようやく、ユーザーはその情報を公開している人への興味がわくというのが、これまでのマーケティングを語る上で必然的な事であり、ごく当たり前の事だとされている。
しかし、ここ僅か4ヶ月足らずの間に爆発的速度でユーザーを拡大し続けるTwitterが、この基本的概念を根本的に破壊しているケースが目に付くようになってきました。
具体的にどのような現象か
通常、ネットの世界への入口とは、検索エンジンがもっともポピュラーに使われています。
例えば、「Gimp」と検索すれば1ページ目か2ページ目に私のブログの記事が現れます。
こうしたスタイルは、多くのユーザーが取り入れているスタイルです。
まずは何かを探す→情報ページにたどり着く
この一連の流れで、そのたどり着いたページが、よほど自分が欲しい情報コンテンツが固まっていた場合、お気に入りに追加したり、RSS購読にいたります。
その後、興味のある人は、そのブログやサイトを運営している人への興味に変わるというケースが多いのです。
また、ネットの世界ではよくあることですが、自身が運営するブログやサイトは『知り合いに教えない』という人も多いです。
こうなると、知り合いだからブログを見ているという人も確かにいるのですが、絶対数でカウントすると
【常時購読しているサイト&ブログ=欲しい情報の掲載サイト&ブログ】
というマーケティングの基本が成立します。
しかしここ最近では、この法則を完全にスルーし、別のルートからブログが開かれるケースが多くなりました。
ソーシャルサービスからの訪問者
ソーシャルブックマークによって、私を含めて多くの無名なユーザーが日の目を浴びる機会が増えました。
が、それとはまた別の話になります。
なぜなら、ソーシャルブックマークサービス経由でそのページにたどり着いたという事は、既にそのページが持つ「情報」に何らかの価値があるということが保証されているからです。
しかしTwitterの場合、情報はおいといて、まずは人から入る事が多いです。
そして、その人とある程度交流をしたのち、【ブログ書いた】という発言をされることで、実はあまり興味の無い情報でも、見に行く可能性が非常に高かったりします。
これは
この人とちょっと仲が良い→この人が書いているのか見てみよう
このような繋がりによって発生するアクセスが増えるのです。
つまり、まず第一に人との繋がりが発生し、その後ブログ(情報)へアクセスが流れるという事になります。
この流れによって、生涯にわたり、絶対に見なかったであろうブログや情報を目にする機会が、Twitterによって相当増えることになります。そのような経験をしたことはありませんか?
実はこれ、今でこそ当たり前に感じるユーザーもいるかもしれませんが、かなり凄い事なんです。
因みに最近そんな感じで発見にいたった記事がこれ
納豆を冷凍して食べてみた感想 | RouxRil Mom
これからさらにTwitterによって、コレまでは違う入口を持つ事ができるようになって行くかと思います。
因みに、爆発的速度でユーザーを増やし、ついにmixiを抜いたそうです。
Twitter988万人、mixi934万人。
まずは、2010年4月の訪問者数であるが、前月より24%増の990万人がTwitter.comを訪問しており、インターネット利用人口に対するリーチは16%まで上昇した。これは米国のリーチ(9.8%)を6ポイント上回っていた。
勢いの衰えないツイッター - CNET Japan
最強マーケティングツールとかただの騙しです
勘違いして欲しくないのは
企業「おお、これは素晴らしいマーケティングツールだ!もっとアクセスを誘導すれ!!」
このようなおろかな企業がたーくさんいるのですが、とんでもない間違いです。
Twitterの基本は「今なにしてる?」の質問に答えていくものです。
そして、【個人 対 多数の個人】によって楽しさが発生するツールです。
ですから、大企業の参入よりも、はるかに個人に特化する事が出来るSOHO、個人商店、小さなお店などのユーザーに適合します。さらに言えば、一個人のデザイナー、クリエイター達にとって、最高の人間売り込みマーケティングツールになるでしょう。
それ以外、大企業となると、『社長』自らがつぶやくケースもまれに成功しているところがあります。
ただし、大企業の社員が、会社の看板を背負ってつぶやく事程、つまらないものはありません。
最高のマーケティングツールと売り出し、フォロワーはこう増やせとか、フォローはこうしなさいとか、こういう発言をしなさいとか言っている企業が既に倒産した会社もありますので、程ほどに聞き入れるのがベストかと思います。
あくまでも、自身の人格が発言に現れますので、企業としてつぶやいて、思わぬ発言がきっかけで企業の顔に泥を塗ることにもなりかねません。ユニークなツールではあるけど、最高のツールでは無いということを認識する必要があるでしょう。
それでは、また。