だからwebもリアルと同じでがんばらないとダメなんだって
2011年09月27日 公開

精神論とかそういうのあまり好きじゃないので、こういうのもなんなんだけど、結構最近よく見かけたり、時には聞かれたりする。
webって儲かるのとか、iPhoneアプリは儲かるらしいね!とか、ブログって儲かるのとかうんぬんかんぬん。
いやそりゃ儲かるっちゃ儲かるんだけど、儲からないっちゃ儲からないわけで、その謎の儲かる感はどこからくるのかなと不思議でしょうがない。特に個人でも色々と始める事ができるのがネット。個人でやるからこそ忘れてはいけないものがあるんじゃないかなぁと。
※写真はなぜかiPhoneにさして受話器で通話するというオモシログッツを東京で見かけて思わず撮影したものです。
『楽して儲けるカラクリにはまってはいけない』
突然電話きて、情報商材をかったんだけど書いている内容がちょっといまいちと言う事で相談に乗ってきました。
早速、ハンバーグランチでも食べながら資料を見せてもらいました。
内容はというと「売れる情報商材の作り方ノウハウ」だった。
結局その人がやりたい事は空いた時間にちょろっとwebをいじって少しでも収入を増やしたいって言う思いだったらしんだけど、ふたを開けて見ると、自分が人に提供するノウハウが無いと、なーーーんにも意味も無い。役に立たない紙切れと大量のDVDが送られてきたわけ。
商材の作り方はあのどこでもよくみかけるペラサイトの縦長ページを作るノウハウなので、それこそサーバーの借り方やFTPの使い方までかいてあって、テンプレートまでついてくる優れもの。ニュースレターの書き方、文章術までばっちりサポート。
でもようするに売るノウハウが無ければそんなのは全く意味の無い事で、結局なんの役にも立たず数万円というお金が吸い上げられて終わりだった。
で、結局webはよくわからないという結論で終わったんだけど、そういうのはこの一件に限った事じゃないですよね。ネットで儲けたいと考えた場合、誰かがお金を支払ってるわけです。それが実際にどういう形で支払われて、どういうルートからお金が流れるのかと言った、基本的なところを先に学んでいく必要があります。
そうしないと、結局だれかが作り上げたレールの上で、一番採取される側に回されるのが落ちなのです。
『チャレンジして無い人と、した人の差』
「ブログやったら儲かるんですね!」とか「webサービスつくったらほんと遊んで暮らせますね、やりたいのあるんすよ」とかそういう話を耳にする。ただし、まだ一度もチャレンジして無い状態で言われても、軽く流すことしか出来ないんですよね。

今回の東京訪問でLifehacking.jpのホリさんと豚組という焼肉屋さんで冷しゃぶを食べながらブログ談義をしてきましたが、やっぱりそれなりにやってる人とは話が合致する部分が多く、四苦八苦したり試行錯誤したりという話で盛り上がれるわけです。
まさかフォーカス記事を覚えていただいていて、その話から切り込まれるとは予測していませんでした・・・。話は自己紹介から、ブロガーにしか分からない妙な会話に続きました。
文字と文字の行間は14~18ピクセルがいいよねとか、空きすぎるととたんに読みにくくなるとか。私も微調整した経験がありますが、ホリさんもさりげなく自分で微調整しながら読みやすさを追い求めてたりしたんだなとちょっと感動。
しまいにはセミナーで感情が大事ですという話をしゃべってきたと言ったら、海外で有名な感情が武器のワイン評論ブログの講演で聞いた、熱い名言の話とかまで聞かせていただいた。
そうそう!フォーカス!フォーカス!といった感じでマニアックな盛り上がりでした。ワインという分野で俺に勝てるやつは居ないだろう。しかし、例えばフランスワインだけといったピンポイントでやるやつが居れば、俺はボコボコにされるだろう。
そのほか広告位置や、ブログデザインについてなど、普通の人との会話ではあまり出ないような話は、結局そこを調整してどうなったのか、と言った小さな失敗と小さな成功体験談の応酬でした。
同じような部分で細かいチャレンジをした人にしか分からない話ですが、とても価値ある時間をすごせました。
あと、フリーランスのSEさんともお話する機会があって、結構はてぶもついて人気そうなサービスをリリースしてましたが、その収入も想像をはるかに下回る2桁だったりと、本当にwebでアクセスがあるといっても様々な問題があるんだなぁと勉強させられました。
ただ、こうした裏のお話というのは、普通あまり教えられるものではありません。
やってどうなったのかを人に聞くには、自分もやってどうなるのかを話せなければ、ぶっちゃけた話を聞くことはできないのです。
また、今回はなぜか年収うん千万を超える凄腕アフィリエイターの方達ともお話しする機会がありました。
最初は全く知らずに普通に話してたんだけど、というか本当に見た目は普通の主婦の方とか、若いイケメン男性なのにとんでもない人達だったと後で知らされて、そんな人達に囲まれてたのかと死にそうになりました。
みんなうん千万と聞くと、悪い方法でとか、スパムでとかイメージするかもしれませんが、純粋に1サイトで正統派と言う方も少なくありませんでした。彼からして見ても、最近のマナーの悪いアフィリエイトは嫌いなのです。
だから彼等も、楽して稼いでいるわけじゃなくて驚くほど精密に、そして様々な事に本気で取り組んでるわけですよ。
例えば写真の見せ方一つでどれくらい売り上げが変わるのかを検証していたり、広告の場所を変更する事で、わずかに0.6%収入が上がることがわかったとか、デザインを変える事でユニーク数4%が増えたとかね。明朝体からゴシックに変えただけでPVが20%増えましたわって言う人もいたくらいです。
ほとんどの人に失敗があり、そして多くのチャレンジがあります。
何もまだ初めていない人と、既に始めている人との壁は巨大すぎて、壁がある事すらわからないほどだと言えます。
超えられない壁というレベルではなくて、既に部屋の中にいて、壁を乗り越えようという気も起こさせない。
とにかくやらないことには、一歩前の先すら見えないんです。
んで、まず、やる
これもまた結婚してゴール!みたいなもので、始める事がいわゆる儲かるゴールと考えている人がもじゃもじゃいるわけです。実際はそうじゃなくて、結婚後も、結婚生活を維持する為に本当に色々と乗り越えなきゃならないことが多々あるわけです。同様に、始めてからが本当のスタートであり、様々な困難や「んでまずやる」の連続なわけです。
最終的にじゃぁ何を追い求めてやってるのって言う話になるんだけど、結論から言うと「PV」なんだよね。
なんだPVかって思う人もいるかもしれないけど、ここで誤解して欲しくないのは「PV数」じゃなくて「PV」なの。
このPVっていうのはただのPVじゃなくて、もう一つの軸とあわせて考えます。
それは、自分が求めるユーザーのPVです。
ようするに化粧品が売りたいのに、IT技術者ばかりの50万PVより、化粧品が欲しい主婦5万PVのほうが遥かに重要であり、それを追い求めていくからこそ、様々な苦労が発生するわけですよ。
『始める事』とは学ぶ事から始まる
※文字も増えてきたのでカシスワインパフェを。詳細は次の章に

かの有名なスティーブジョブスがNIKEのMark Parker氏へ起こった言葉に
というお話がありまして。「君は世界でも最も素晴らしいプロダクトを作る。が、同時にゴミのようなものも大量に作っている。ゴミを作るのをやめなさいよ。」
実際に自分がリリースしたサービスやデザイン、テキストが「成功しそうなのか」「しないのか」というのは、リリース後になれば誰でもおぼろげに見えてくるものです。リサーチは、リリース前から成否をある程度予測することなので、様々な事を学んだり調べたりする事というのもやはり大事です。
私としてはリリースすること事態、すごく大事と考えているので、別に失敗してもそんなのは気になりません。だから駄記事でも思い立ったら書いちゃうわけなんですが、もしも本当に素晴らしいものだけをリリースして行きたいと考えたなら事前に様々な事を調べつくす事も必要なわけですね。
多くの場合「どんなPVを作るべきなのか」と考えてサービスやブログ記事を作る事は少ないかもしれませんが、最低でも競合となるサービスの動向などは調べておくに越した事はありません。facebookのようにGoogle+が実装した良い物は即座に取り入れるというスタイルだって、結局まわりを見てなきゃ出来ないことで、どれだけアンテナを伸ばしているかというのは重要なポイントです。
ようするに
よく学び、よく調べ、そしてリリース(リニューアル)する
という3拍子を、テンポ良く繰り返している人みると、やっぱ勝てないなぁ・・・って思うわけですよ。ほんとに。
ただし、そんな事よりもまず出すことが一番で、とにかく出す事が一つの価値だと自分が目標を定めたのであれば、それを貫いていくのも一つの手です。単に、そういう価値に対して必要とするユーザーもいるわけですから、目指すPVがしっかりしていれば、迷うことなくまずやるべきなのです。
本当に目指すべきネット上での自分について
過去に紹介した私のお師匠様の名言に「PVは簡単だ」っていう言葉がありまして。
実際そのとおりだと思うんですよ。
この一年間で、「1ヶ月で10万PVいった方法」とか凄くいっぱいそういう記事が出てきました。
色々と見させて頂きましたが、どれもその手順にそって行けば、そこまで難しく考えることなくPVは集まるんですよね。
だからよくまわりを見渡して「ちゃんと」学んで行けば、PVは難しいものではあるが、超えられないものでもないと言うのは、勉強次第でカバーできる範囲だと思うんです。
そこにもう一つの軸である、自分が求めるユーザーのPVと言うのを足すと、難易度がぐっと上がりますが、これも10万PVだしたユーザーとなら、話をしていても色々盛り上がって尽きる事はないです。しかし、まだ一度もチャレンジしていない状態の方とだと中々話が進まなくなっちゃうんですよね。
いやいやそんな事より儲かる手順を教えて欲しいっていうスタンスも多いですし。
例えばブログなどの目的が、完全にアフィリエイトなのか、それとも、自身が進めるサービスの宣伝なのか、またはコミュニケーションが目的なのか。自分を表現したいという場として使う人だって少なくありません。
結局伸びてきている人って、このあたりの目標を、自分で「しっかり」立てているか、もしくは少数ですが、自然にできちゃってる人が多いんじゃないかなって思います。とにかく目標がはっきりしていて、色々とやってる人のほうが、明らかに強いのは目に見えてます。
なぜか。
目的、目標を明確にする事であるスキルが手に入るからです。

これは広報、デザイナーとして働いている、りすこという人と、六本木のトシ・ヨロイヅカで軽く1000円を超えるフロマージュやパフェを食べていたときの話です。※上の章で紹介したパフェもここで食べたものです。
広報自体にもはじめる理由が深すぎて、それだけで記事一本いけるなぁという面白エピソードもあったのですが今回は割愛。「あるべきところへ、あるべき情報を伝えたい」というのが信条で、その過程において自分がこうありたいという意識や目的を明確に持っていました。
というお話を聞いて、これらを継続する為に、実際に求められる事って何かなという話にもつれた。「継続はチカラなり」と「好きこそモノの上手なれ」が繋がっていて、好きなことについては欲求が高まって、色々とチャレンジする。そうすると失敗もするけれど、好きだからまたやりたくなる。この繰り返しが経験(経過時間)となって、積み重ねがスキルやノウハウと呼ばれるものになるんじゃないかな。失敗から学ぶことが凄く大事かな。
この美味しいスイーツを前に一体なにをしてたんだろうと今になって思いますが。
そして出た結論が「自分が何が好きで、何が嫌いで、それは何故か」「何故それをやろうと思ったのか、何故それをやろうとは思わないのか」これらを、客観的に見る必要があるんじゃないかなと。
じゃぁさらに、自分を客観的に見れる人、見れないって人それぞれだけど、どうやったら見れるのか。
これこそが、目標と目的じゃないかなと。
例えばダイエットをしようと漠然とした目標ではほとんど達成する事はありません。
しかし、30日で5kg痩せるという目標をたてたらどうなるでしょうか。
まず、食事を少し抑える理由が明確化します。運動しなければならない理由も明確になるのです。
本を読んだりしてダイエットについて調べます。できれば効率よく痩せる方法があればそれを試してみたりもするでしょう。
つまり、ひとたび目的と目標が定まった場合、そのレールの上に自分と言うモノを放り込んで、その自分がどうしなければならないかを考え始めるのです。
ちょっとずれるかもしれませんが、facebookのコカコーラのファンページに「いいね」してる人って、結局コカコーラが好きなわけですよね。
コカコーラがいち早くfacebookページを利用したのだって、コカコーラを好きになってくれている人に情報をピンポイントで流すルートがそこにあったから、なんの躊躇もなくそこに投資したわけですよ。比較的早い段階でコカコーラは参戦していましたが、そこにはリサーチとチャレンジがあったはずです。
やっぱりこういうの見ると凄いって思います。
そんだけでかい企業が必死になっているのに、個人で頑張る私達が必死にならないでどうやってネットから収入が得られるのかと思い知らされます。
なので、こうしたら儲かるっていう方法を探るより、徹底的に自分が求めるPVについてはっきりと目標をつくり、そのルートをいかにして作り上げるかというのを考え、調べ、やる事が、結果自分にかえってくるものなんじゃないかなと。
自分が求めるPVが不透明であれば、とにかく自分が今何をしたいのか。それをいち早く知る事が大事なんじゃないかなと思います。
現実で必死な人と比べて見ると見えてくるもの
全世界の人に使って欲しいwebサービスを目標にしたら、全世界の人が驚くような革新的なサービスを作らなきゃダメだろうし、ある特定の人に使って欲しいなら、その特定の人の事を徹底的に調べて、どうやったら使いやすく、どうしたら喜んでもらえるのかとサービス自体の向上も考えなきゃならないと思います。
少し話がそれますが、実際にレストランや喫茶店がずらずらと並ぶ東京は、北海道でのサービスとはやっぱり違うと感じました。5m先に同じようなメニューが売られている店がきしめいているので、ほんとに細かいところでもサービス精神が旺盛です。
居酒屋で食べ終わった食器などをテーブルからそそくさと片付けて、店員のもって行きやすい場所に置くっていうのが北海道では普通でしたが(九州でも)、お皿が空いてるのをみかけたらそそくさとテーブルをきれいにしていく若い店員みて感動すらしました。
あとサンドイッチ食べ終わって、それを片付けようとしたら一緒に同行していた人に「そんなの全部きれいにしてくれるから大丈夫よ」と言われ、ここでもショックを受けるなど、どの店も必死だなぁと感じました。
もちろん声もすごい。
あきらかに凄い。それだけまわりに人が大量にいるから出来る事なのかもしれないが、ショップの若い女性がぜはぜは言うほど叫んでるのをみてすげーすげーと思ったわけです。
これはライバルが多いから自然とこうなって言ったんだと思うわけです。
少しでもサービスを行き届かせて、少しでも他との差別化をはかっていく過程でこうなっていったんだろうなと。
これってネットでも全く一緒なんですよね。
ただ、現実とは違い、見渡せばライバルを確認できる世界ではなくて、自分で調べて探さなきゃライバルの存在すら気づくことが出来ないのがインターネットです。調べれば調べるほど、実際には多くの競合がいて、多くのユーザーがいて、その中で必死に自分、自社、サービスという立ち位置を作ろうとしています。
そんなライバルの存在やサービス精神を無視して、楽してちゃりちゃり儲ける方法だけを学んでも、いずれ大きな波に飲み込まれて終わります。
大事な事なので2回言っちゃいますが、
現実でもネットでも、日夜どうするべきかを考えて、調べて、リリースしてる人には勝てやしないってことです。
この記事の要約
- とにかく目標が大事
- 自分が求めるPVとは何かを理解することが大事
- 考えたりアイデアを捻る時間も大事
- 競合を調べたり学ぶ事も大事
- そしてそれらを定期的にリリース(リニューアル)する事が重要
- 東京楽しかった
タイトルと同じ事言っただけだけでしたね。
もしのどにつっかえているものがあるなら、それを学び、調べて、リリースしちゃいましょう。
それが言葉の表現であればブログでもいいし、面白いサービスのアイデアならwebサービスでもいい。音楽でもいいし、イラストでも良い。
とにかくやって見ましょう。楽しい事がはじまるのはそれからです!
ここまで読んでしまった方に
渋谷駅の新南改札口をおりてすぐ目の前にあるお店。珈琲研究所。
渋谷珈琲研究所…渋谷駅・新南口前 [カフェ]

ここのメープルフレンチトーストが心臓を鷲掴みされるほど美味いです。
個人的に甘い物が好きなので、どちらかというとスイーツな感じではありますが、個人的にはホテルオークラのフレンチトーストより牛乳が少ない分、うますぎです。
是非一度ご堪能あれ。
それでは、また。